文=山岸みすず text by Misuzu Yamagishi |
真っ白な森と広大な雪原。優雅な休日を楽しむプログラムが多数用意されている。
◎星野リゾート トマム 北海道勇払郡占冠村字中トマム Tel:0167-58-1111/0167-58-1122(宿泊予約直通) |
スノーモービルやバナナボートのレンタルも可能。
今号の雪景色の撮影でご協力いただいたのは、北海道のほぼ中央に位置する占冠村にある「星野リゾート トマム」です。山と森に囲まれた総敷地面積1000ヘクタールの広大なフィールドに、冬はゲレンデでのウインタースポーツ、夏は「雲海テラス」や緑の芝でのゴルフと一年を通して充実のアクティビティを可能にする日本最北の巨大なリゾート施設です。ホテルは、1フロアに4室のみで各室100㎡以上、バブルバス&サウナを完備した「リゾナーレ トマム」、気鋭の建築家ユニット、クラインダイサム・アーキテクツが手掛けたカラフルな外観の「ザ・タワー」の2タイプがあり、レストランは北海道の恵みいっぱいの多彩な20店舗が個性を競演しています。日本最大級のインドアビーチもあり、冬山で一滑りした後に身体をほぐす贅沢なウォーターリラクゼーションの喜びも、露天風呂の楽しみもあります。1月~3月上旬には氷の街、アイスビレッジが出現し、氷のバーや氷のレストランで別世界を体験。氷の教会では幻想的なウエディングが実現します。世界的に話題となった安藤忠雄氏が手掛けた「水の教会」もここにあります。カフェや雑貨店も豊富。アクティブに過ごしたい人にも、雄大な景色に囲まれて静かに過ごしたい人にも、日本にはこんな素晴らしいリゾートがあると満足させてくれる魅惑のフィールドです。
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ノルウェーは、民主主義指数で世界一の水準。 そのノルウェー憲法の3つの柱は、三権分立と市民権利の保護、そして議会制度です。 文=中村孝則 text by Takanori Nakamura |
世界民主主義指数 (Democracy index)という数値があることをご存知でしょうか?これは、イギリスのエコノミスト誌の研究所エコノミスト・インテリジェンス・ユニットが、世界167カ国を対象に2年おきに発表している、各国の民主主義のレベルを評価した指数です。この指数は、「選挙手続きと多元主義」「政府の機能」「政治への参加」「政治文化」「市民の自由」の5つの項目で評価されます。そして、昨年の最新ランキングでは、ノルウェーが前回に引き続き世界一を獲得しました。ちなみに、日本は23位です。さて、世界一の民主主義の根幹でもあるノルウェー憲法は、いまから200年前の、1814年5月17日に制定されました。現行の憲法として欧州で最も古く、世界でも二番目に古い成文憲法とされています。長らくデンマークの支配を経た後、当時としては世界で最もリベラルな憲法の1つを作り上げたのです。そのノルウェーの憲法は、往時の米国の独立宣言やフランス憲法の影響を受け、三権分立や市民権利の保護、議会制度といった三つの方針に基づいて制定されました。それは、ノルウェー憲法の最初の草案にある次の文章に象徴されるといわれます。「人は生まれながらにして自由であり平等である。人には、一定の重要かつ普遍の権利が備わっている。その権利とは自由、安全、財産に関する権利である」。その後、ノルウェーの憲法は400回以上にわたって修正されてきましたが、いつの時代でも民主主義の発展に決定的な役割を果たしてきました。そのあたりのフレキシブルさは、日本もおおいに参考にすべきではないでしょうか。愛国心あふれるノルウェー人にとって憲法記念日の5月17日は特別な日。人々は国旗をふりながらこの日を盛大に祝うのです。特に今年は、憲法制定200周年を迎えることから、ノルウェー国内全体でさまざまな祝祭行事が予定されているそうです。ノルウェーだけでなく、日本も世界の国々も新しい時代に向け、憲法の多面的な意義や今後の民主主義に果たす役割などを考える、節目の年となりそうです。 |