中村孝則 Takanori Nakamura |
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先ごろ、ノルウェー王国の貿易・産業大臣、トロン・ギスケさん(45歳)が初来日された。ギスケ大臣は、文化・教会大臣などを歴任され現職についている。首相候補としても嘱望されるノルウェー王国のキーパーソンでもある。5月8日の午後11時、そのギスケさんは来日初日にもかかわらず、僕がレギュラーコメンテーターを務めるNHK BS1の国際情報番組「地球テレビ エル・ムンド」のトークコーナーに出演くださった。番組内では、ノルウェーの子育て支援や男女平等のテーマ、エネルギー問題などが紹介され、白熱した議論になった。これらのテーマは、今まさに日本という国が抱える2大問題でもあるからだ。お陰さまで多くの視聴者にご覧頂けたようで、反響も凄まじかった。併せて、ざっくばらんにわかり易く話すギスケ大臣の人となりも、日本人の多くの人々に好印象をもたれたようである。
NHK BS1「地球テレビ エル・ムンド」収録後の様子。
折しも、その翌々日の5月10日は、オスロにあるカフェ&バー「FUGLEN」の、海外初出店である渋谷店のオープニングの日であった。そのセレモニーにも、ギスケ大臣とご一緒することができた。「FUGLEN」の創業は1963年。オスロのコーヒーのスタンダードを高め続けている老舗である。ニューヨークタイムズ紙のコラムニスト、オリバー・ストランド氏によると、“世界で最高、飛行機に乗ってまで試しに行く価値あり”と絶賛されるほどだ。昨年は「エル・ムンド」でもオスロの店を取材したが、カフェやカクテルだけでなく、内装やインテリアの質の高さでも常に話題になっている。ユニークなのは、家具や調度品や壁紙にいたるまで、ノルウェーの1950年代から1960年代を中心とするヴィンテージものを使用していること。しかも、それらは購入することも可能だ。そして、そのスタイルとシステムは、この渋谷店にも引き継がれている。「まるでオスロにいるような雰囲気だ」と、ギスケ大臣もリラックスされたご様子。深夜までおおいに語り合うことが出来たのは幸せであった。ちなみに、「FUGLEN」渋谷店では、小誌「StyleNORWAY MAGAZINE」を定期配布させてもらうことになった。併せてノルウェーの魅力を楽しんで頂きたい。
FUGLEN TOKYO ◎フグレン・トウキョウ |
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