伝統の歌をロックンロールスタイルで奏で、最高のショーを繰り広げるグループが来日! 文=山岸みすず text by Misuzu Yamagishi |
舟歌(シャンティ)とは、大きな帆船で働く男たちが歌う労働歌。出港、帰港、いかりを巻き上げる時と、さまざまな歌があります。リーダーの舟唄男がソロで歌い始め、乗組員がリフレインに加わって力強く歌われるのが普遍のスタイル。舟歌男は、この歌で航海中の船員の士気を保つ重要な役割も果たすといいます。この秋、2度目の来日となる「ストーム・ウェザー・シャンティ・クワイア」は、幅広い音楽背景を持つ6名からなる舟歌の合唱団。大型船の船員だったリーダーのホーコンがある航海で舟歌に触れ、今では忘れられたこの歌の伝統を取り戻すべく結成されました。それ以来、パワーとユーモアあふれる海の歌をロックンロールのスタイルでアカペラやフル演奏で行い、観客を巻きこむ圧巻のパフォーマンスを世界各地で繰り広げています。メンバーの多くはフィヨルドに抱かれた緑の小島ストードに住み、その暮らしも彼らの舟歌に磨きをかけています。2011年の初来日時には石巻でライブを行い、被災地の人々を元気づけました。海の民でもある日本人に、彼らの郷愁を帯びた舟歌はグッと心に迫るはず。海を渡る風や大海原の光景に誘われる歌は、ノルウェーの芸術文化の奥深い魅力を心に刻んでくれるでしょう。 |
ネルソンの血の雫 『A Drop of Nelson's Blood』 |
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KUBBEリフレクトキーホルダー
日本でいえば携帯ストラップのような存在なのでしょうか。ノルウェーでは、子どもだけでなく大人にもリフレクターが人気なのだといいます。どうしてだと思います? 理由は、明快です。ノルウェーの冬は、暗く長いからなのです。ご存知の通り、リフレクターは、自転車やバッグなどに取り付ける危険防止用の反射板。夜間にクルマのヘッドライトを反射し、歩行者の存在を知らせます。ノルウェーは田舎だけでなく、都市部でも街灯が比較的少ない。夜霧がでたり雪が降ったりしようものなら、夜間の視界は極端に狭まります。現在ノルウェーでは、命を守るグッズとして子どもからシニアまで、5人に1人がリフレクターを使用しているそうです。夜が主役とはいえ、昼間だって親しみたいよね。ということで、人気キャラクターのKUBBE(キュッパ)がオリジナル・リフレクターとして登場です。KUBBEは、ノルウェーの絵本『キュッパのはくぶつかん』(原作:オーシル・カンスタ・ヨンセン 福音館書店刊)のキャラクターでもお馴染み。毎月15日と30日にネット配信されているショート・アニメーションも好評です。(http://anime.kubbe.jp)かわいいだけでなく、知的でウイットに富んだキャラクターは、子どもはもちろん大人のファンも魅了しています。リフレクターの図柄は3種類。主人公のキュッパや、親友のググランなどが描かれています。値段も手頃だから子どものお土産や旅の餞別など、あるいは愛犬の首輪にも活用できそうですね。 |